最近ブログの更新が滞っていて…
気軽なFaceBookに流れている自分がいます。。(ごめんなさい><)
でも、日々蓄積されている珠玉の言の葉レポートはFBではできませんものね。。
心を入れ替えて、先月訪問した、岩手県北上市での言の葉との出逢いをお届けします!!!
仙台文学館友の会の見学会で訪問した「サトウハチロー記念館」と「現代詩歌文学館」
どちらも始めてでしたが、とても充実した展示内容で、心から感激しました!
また、懐かしい北上川(私は北上川の流れる小さな町の生まれです^^)上流の町でもある北上市は、どこか懐かしく、自然環境や景観に恵まれた中に文学の香り漂うなんて素敵~!と、すっかりとりこになってしまいました^^。。
りんごの唄、長崎の鐘、ちいさい秋みつけた他数々の名作を世に送り出した
サトウハチロー。
その一方で、破天荒な生き様もまた魅力でもあり、様々なエピソードが秀作とともに披露される記念館は、深く感じ入る時間と、くすっと笑ったり、痛快に笑い飛ばしたりの時間がまじりあう、とても楽しい空間でした。
素晴らしい才能が、この北上の地に大切に守られていることを嬉しく思いました。
その中で出逢ったこの詩は、震災を体験経た今、更に多くの方々の心に響くのではないでしょうか。
「ふるさとに生きる ふるさとを生かす」
サトウハチロー
ふるさとに生きる ふるさとを生かす
ふるさとをよく知り ふるさとを語り合う
舌ざわりのよい ふるさと
肌ざわりのやわらかい ふるさと
言葉がヒフの毛穴からしみこむ ふるさと
同じ子守唄が どこの家からもきこえる ふるさと
=中略=
だが ふるさとに甘えるなかれ
ふるさとはやさしく きびしく
ふるさとはなつかしく 悲しい
ふるさとには いつも うれしさと涙がある
=中略=
ふるさとをよく知り ふるさとと語り合い
ふるさとに生きる ふるさとを生かす
次に訪ねたのは
「
日本現代詩歌文学館」
わが国の詩歌資料を、有名無名に関わらず収集保存していく、全国でも類を見ない文学館。
現在こちらでは、「
未来からの声が聴こえる~2011.3.11と詩歌」と題した常設展が開催されています。(来年3月まで)
企画にあたっては、被災地に住む作家や、文学館ゆかりの作家に声をかけ、その呼びかけにこたえたかたちで寄せられた作品が展示されていました。
学芸員さんの、「中には沈黙を選んだ作家さんもいらっしゃいました。そういう思いも含めて鑑賞ください」とおっしゃった言葉が胸に残っています。
俳句、川柳、和歌、詩歌など、どの作品も胸に迫ってくる迫力がありました。
また、心が慰められる作品も…
俳人の西村和子さんの作品
言の葉の
非力なれども
花便り
作品に添えられたコメントにこんな言葉がありました。
~俳句に何ほどのことができるか、自問をくりかえした一年だった。
言葉は非力だけれど無力ではないと気づいた時、東京では桜が蕾はじめた。
せめてもうじき桜が咲くよと伝えたかった…(後略)
やさしく寄り添う感性に触れ、こみ上げてくるものがありました。
わずか数時間の旅でしたが。素晴らしい言の葉たちとの出逢いがありました。。
このほかにも、北上市はもちろん近隣の花巻市には、宮沢賢治記念館や高村(光太郎)記念館も^^
ぜひみなさん!きたかみ文学散歩をおすすめします!!!